ヤクザと執事と私 1
第5節:朝食後
30人分の朝食片付けは、私が予想した以上に大変なものだった。
すべてを片付け終わったのは、すでに10時を過ぎていた。
慣れてない私にとっては、本当に大変。
目が回るくらいの忙しさ。
しかし、その片付けの後に、天国が待っていた。
台所のテーブルにコック達と執事と私の朝食が用意されていた。
私にとっては、久しぶりの手料理。
「小夜・・・ここ・・・座る」
熊さんが私に席を教えてくれた。
どこに座ればいいのかわからなかった私には、助かる熊さんの一言。
念のため、執事を見ると、目で座っていいですよと合図してくれる。