ヤクザと執事と私 1
そして、何度も私の皿と自分の皿を見比べている。
「いや・・・別にいいんだけどさ・・・なんか・・・おかしくない?このシャケの大きさ?」
私もおかしいと思っていたが、明らかに私のお皿のシャケとサブのお皿のシャケは2倍程度の大きさの違いがある。
というか、私のお皿のシャケの大きさは、他の誰よりも大きかった。
「・・・サブさん、少し分けましょうか?」
私は少し悪いような気がして、サブに分けようとお皿のシャケを半分にしようとするが、その手を熊さんが止める。
「だめ!・・・・小夜・・・いっぱい・・・食べる・・・体・・・小さい・・・食べない・・・成長・・・ない。」
みんなは、熊さんがしゃべるのを、静止して聞いていたが、熊さんがしゃべり終わると、一斉に笑い始めた。
「小夜さん、熊さんは、小夜さんが体が小さいのは食べてないからだ思ってるようですね。ありがたく熊さんのご好意を受けてはいかがですか?サブには私のシャケを分けて差し上げましょう。」
執事が微笑みを浮かべながら自分のシャケを上手に切り分ける。