ヤクザと執事と私 1
「・・・すいません。小夜さん、少し道を開けていただけませんか?後ろの冷蔵庫に用があるのですが。」
私は、目を開け、道を開ける。
執事は、冷蔵庫の中から、鶏肉や魚などを取り出し、なにやら調理を始めた。
10分ほどして、大量の餌を入れたバケツと牛乳を入れた器を持った執事がそこにはいた。
「それでは、小夜さん、こちらです。」
執事に言われるままに後をついて庭に出て行くと、そこには、10匹の猫と6匹の犬とサブがいた。
サブは執事を見ると、すぐに執事の所に来て、「お持ちします、執事さん。」と餌の入ったバケツを受け取った。
「それでは、子猫達をここに降ろしてください。」
私は、ダンボールをゆっくりとおろす。
子猫はもう目を覚ましていた。
執事は子猫の前に牛乳の入った器を置く。
子猫はその匂いに誘われるように3匹が一緒に器から牛乳を飲み始める。