ヤクザと執事と私 1
声にならない声を叫びそうになったけど、どうにか思いとどまった。
・・・思いとどまったというよりは、驚きすぎて声にならなかっただけだけど。
「ねぇ、しっかりついてるでしょ?」
少年は、少し嬉しそうに腰のものをブラブラさせながら、話しかけてきた。
私は、その言葉でようやく我に返ることができ、視線を少年の腰のものから逸らしながら、「わっ、わかったから、ズボンはきなよ。」と少年に言った。
その時、私の後ろから声が聞こえた。
「なっ!昼間からこんなところで何してんだよ?」
最悪の状況でサブが現れた。
私は、あわててサブの方を振り向くと、しどろもどろで状況を説明する。
「あっ、サブさん、違うんですよ!別に脱がせたわけじゃなくて・・・」
「うん。見せてって言われたから、僕から脱いだの。」
少年が、私が説明している最中に最悪のタイミングで口を挟んできた。