ヤクザと執事と私 1
「ところで、お姉ちゃん、名前は?」
少年は、いきなりサブから私の方に向きなおして、話しかけてきた。
私はいきなりの事で言葉に詰まっていると、サブが横から、「・・・ヒナタさん・・・そいつは、男です。」と、少年に告げた。
「サブ!勝手に話してんじゃねぇーよって・・・お・と・こ?・・・本当か?サブ?」
少年は、驚愕の表情を浮かべて私を凝視しながら、サブに聞く。
「はい。本当に男です、ヒナタさん。」
「・・・本当かよ?」
少年はさらに私に顔を近づけて見つめる。
私は、どうしていいのかわからずに動けないでいた。
すると、いきなり少年が私の胸を両手でわしづかみする。
咄嗟のことで、目をパチクリさせることしか出来ない私。
その後に私の心に湧き上ってきたのは・・・激怒の感情。