ヤクザと執事と私 1
「誰なんですか?」
私が、サブにハンカチを渡しながら聞いた。
サブはそのハンカチを「ありがとう」といいながら受け取ると、説明してくれた。
「真木ヒナタさんって言って、うちの組の幹部の1人だよ。年齢は・・・確か・・・21歳くらいだったかな?」
「え~!あれで21歳!」
私は、驚きの声をあげて、サブに聞き返した。
「ああ、確か二十歳は超えてるはずだよ。・・・ああ見えても、うちの組きっての武闘派だから・・・さっきはあせったよ。」
サブは少し困ったような表情を浮かべて、私を見る。
「・・・すいません・・・」
私は、自分の行動をサブに謝った。
昨日、今日で私は、考えるよりも先に手が動くというのを知ってしまった。
きをつけよう!特にここはヤクザの組長の家。
私は心に強く誓った、もう手は出さないと。
「いいよ。それより、遅くなったから、早く買い物行こう。」
サブが言い終わらないうちに、歩き始めた。
私は、「はい。」というと、そのサブの後ろを追いかけて歩き始めた。