ヤクザと執事と私 1


「誰なんですか?」



私が、サブにハンカチを渡しながら聞いた。


サブはそのハンカチを「ありがとう」といいながら受け取ると、説明してくれた。



「真木ヒナタさんって言って、うちの組の幹部の1人だよ。年齢は・・・確か・・・21歳くらいだったかな?」



「え~!あれで21歳!」


私は、驚きの声をあげて、サブに聞き返した。


「ああ、確か二十歳は超えてるはずだよ。・・・ああ見えても、うちの組きっての武闘派だから・・・さっきはあせったよ。」



サブは少し困ったような表情を浮かべて、私を見る。


「・・・すいません・・・」


私は、自分の行動をサブに謝った。



昨日、今日で私は、考えるよりも先に手が動くというのを知ってしまった。


きをつけよう!特にここはヤクザの組長の家。


私は心に強く誓った、もう手は出さないと。



「いいよ。それより、遅くなったから、早く買い物行こう。」


サブが言い終わらないうちに、歩き始めた。


私は、「はい。」というと、そのサブの後ろを追いかけて歩き始めた。

< 86 / 287 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop