ヤクザと執事と私 1
歩き始めた私に、ひとつ引っかかっていたことは・・・真木ヒナタが私の胸を揉んでおきながら、男ということに納得したこと。
・・・私は、自分の胸を見つめながら、最高に深いため息をつく。
「なに?どうした?」
サブが私のため息を聞いて、振り返る。
「いえ、なんでもありません。」
私は、極めて明るく答えたが、心の中で、今にみんなが驚くくらい大きくなってやるんだからと根拠のない希望を抱いて、再び大きなため息をついた。