ヤクザと執事と私 1
私は、車に押し込められるとすぐに腕を縛られ、目隠しをされたため周りの状況はまったくわからなかった・・・私の背中に押し付けられている物の背中に当たっている部分が、丸い形をしているという以外は・・・
私は、平和な日本で育ってきたから、まさか、私の想像どおりの物だとは思わないけど・・・念のため、騒がずにおとなしくしておく。
どちらにしても、手を縛られて、目隠しをされていたから、騒ぐことも出来なかったけど・・・。
「てめーら、何しやがんだ!」
私の耳元でサブが叫び声が響く。
ガツッ!
今度は、私の耳元で何かを殴ったような音が響いてきた。
「うるせーぞ!また、デカイ声上げやがったら、撃って黙らせるぞ!」
男の野太い声だ。
その声のあとで、サブが小さく「痛ッテー・・」と、つぶやいたのが聞こえた。
どうやらサブが殴られたようだ。
あと・・・やっぱり背中に押し付けられているのは・・・拳銃だということが、さっきの男の声からわかった・・・・わかりたくなかったけど・・・