ヤクザと執事と私 1
「どうしたんだよ。小夜?・・・大丈夫だって。俺が何とかしてやるよ。」
サブは強がりと100%断言できる言葉を私に投げかける・・・だって、足、震えてるし・・・
「サブさんって・・・お金持ってます?」
「何だよ、小夜、こんな時に?金貸して欲しいのか?悪いけど、俺、スーパー貧乏だぞ!」
サブは私の問いに胸を張って答えた。
もし、組の問題じゃなく、私の問題だと、お金を払って助けてくれる人はいない・・・・
たとえ、サブがお金持ちだとしても、・・・こんなわけのわからない私にお金を貸してくれるわけがない・・・しかも、サブの中では、私、男だし・・・
私は思わず、深いため息をついた。
なんで最近の私は、ついてないんだろう?
ふと、頭の中にそんなネガティブな考えが浮かぶ。
たぶん、世界中でも100位以内に入るくらいの不幸さだよね・・・