SECRET&LIMIT-王子×凡人-
《Part.01》
◆悲劇は突然に…
「ったく!!放してってば!!」
嫌がってるアタシに対して見知らぬ男等は…
「ぷはっ。抵抗しても無駄だって」
「そーそー。コイツの言ってることは正しいぜ?なぁ?」
「あぁ。三人の男相手に逃げられる訳ねーし」
とか何とか言っている。
そう…アタシは何故か大学生あたりの男子三人に囲まれている。
悲劇は約3分くらい前のことで…
――――‐‐
「うはぁ〜!!ついに手に入れちゃった☆マイ・らぶ乙ゲー!!」
今日は丁度自分の好きな乙女ゲームの発売日。
ウキウキ、ワクワク気分で近場にあるゲームショップまで徒歩で買いに行っていた。
買った後は幸せのあまり頬が緩んでいて、ニヤニヤと怪しげな笑いをしていた。
そんなアタシが店を出て長く真っ直ぐな道のりを出た後、家の近くにある公園を通りかかった。
すると、公園の入り口から急に力強く腕を捕まれ公園内へと引き込まれた。
‐‐――――
んで…現在に至るという訳。
それに、よりにもよって公園の奥まで入ちゃって…
なかなか人目に付かないような場所にアタシ達は居る。
「それより…その袋。お前、何持ってんの?」
やばっ!!
ちょっとした過去話をしてる場合じゃあなかった…
この袋の中身だけは誰にも知られたくない!!!
「何でもない。ただのゴミだよ。」
ギリギリとアタシの両腕を掴んでいる手が強まっていくのを感じる…
「何でもない訳ねーだろ。さっきまで大事に抱えてたみたいだしよ。」
そこまで見てたんだ…
「いいから、貸せ!!」
アタシが少し油断をしたせいで、袋は相手にむしりとられてしまった。