SECRET&LIMIT-王子×凡人-
困りに困っていて、無意識の内に口をパクパクさせ
「おっ…おおお…」
なんて、変な言葉を発していた。
彼はそんなアタシを見て笑っていた。
って!!!笑ってる場合じゃあなくて、どうにかしてでも彼と離れなければ
アタシの身が危険にさらされる。
王子ファンに見つかったりでもしたら…
「ねぇ、あれって王子じゃない?」
へっ?!
アタシの心臓がビクリと跳ねる。
「あ、ホントだ!!!!って、あの女子って水城じゃね!!!?」
どうしてアタシだと分かるの…
って、髪型か。
いつも横で結んで花飾りしてるし
「はぁ?!うっそ〜!!玲汰も独り占めしてるくせに王子までとか、図々しいにも程があるっての!!!」
独り占めなんてしてないってば
アタシがこの後どうしようかと考えている最中、王子ファンの女子等はコソコソとまだ話していた。
アタシの最終的な決断は、とりあえずやり合うしかないと考えた。
だから元の原因野郎に
「ちょっと行って来る」
とだけ言い、その場を離れた。
彼が"ちょっと待て!!"と言っていたけれど、無視をした。