SECRET&LIMIT-王子×凡人-
だけど、ここは謝っておくべきかも…
「あ、あの…いきなり叩いて…ごめんなさい!!!」
彼の前でアタシは深々と頭を下げて謝った。
すると…
グシャグシャ――
いきなりアタシの髪の毛を乱す。
勿論、そんなことをするのは彼。
彼に頭を押さえられたままのアタシは、頭を下げたまま
「ちょっ…何すんのよ!!!」
と叫んだ。
彼は鼻でまた笑って
「これで俺の女で決定だな。覚悟しとけよ」
なんて、契約をしたかのような口調で彼は言う。
彼は手をアタシの頭から離し、またまたアタシの顎に手を当てクイッと彼の顔に近付ける。
そして…
「俺の名前は流稀(ルキ)だ。流稀って呼べよ?ハニィ^^」
彼との顔の距離は約5センチ。
アタシの心臓はドキドキと鼓動が高鳴る。
そんなアタシは放っておいて、彼は笑みを浮かべアタシの頭を軽くポンポンと叩いて帰っていった。
アタシは目を真ん丸にして
「どうしてこう…王子様は意地悪?」
と小声で呟く。