SECRET&LIMIT-王子×凡人-




「……。とりあえず離れなさい。」


兄は少し驚いてるみたいだけど、冷静に対応する。



流稀がアタシから少し離れ、その場でスクッと立ち上がる。


アタシは驚きのあまりこの態勢から身動きがとれない。




それを見破ったかのように流稀はアタシを軽々しくヒョイッと持ち上げ、ストンと流稀の隣に立たせる。




そこで改めて感じる流稀との身長差。

150センチのアタシに対して180センチぐらいある流稀の身長は、兄とほぼ変わらないぐらい。



「夜満…何見つめてんだよ。俺がそんなにもカッコいいってか?」


「えっ…?み、見てなんかないって!!」



急いで目を反らすものの…

アタシは無意識の内に流稀を数分間も見つめていたらしい。




それから今アタシはどんな状況なのかを思い出し、兄の方を見る。


兄は唖然としていた。




「…龍兄!!ごめんね、急に大声だしちゃって…えと、その…彼は流稀くん。昨日友達になったばかりなの!!」


慌てて兄に流稀を説明する。

けれど…"流稀とアタシは友達以上の関係なの!!"なんて、まだ言えない。



てか、まだ流稀を彼氏だとは認めてないし!!!!


< 26 / 100 >

この作品をシェア

pagetop