SECRET&LIMIT-王子×凡人-
「はぁー…もういい、席に座りなさい。」
そんなサキの態度を見た担任はあきれ気味で、アタシ達を席に着席させた。
そしてアタシが席に着席したと同時に、玲汰が゙豆手紙゙いわゆる゙紙の切れ端に書いた手紙゙をアタシに投げてくる。
鞄を椅子の下におさめ、豆手紙を開いてみる。
そこには玲汰の文字で
『何で遅刻したの?』
と、一文だけ書かれていた。
アタシは玲汰の文の下に
『教えない。女の子だけの秘密っ☆』
と意地悪な文を書いて、玲汰の机の上に投げて渡す。
玲汰は豆手紙を急いで開き、ジッと見ていた。
その姿は猫のような感じで、少しアホっぽくて可愛かった。
玲汰はじっくりと見た後、またアタシに返事を返してきた。
それをゆっくりとアタシは開き、玲汰の文を見る。
『何だよそれ。でもさ、それって…』
バシンッ!!!
い、痛っ!!!!!!
なっ…誰が…
「水城ぃー。お前は、勉強をせずに何してんだ?」
ギンッと鋭い目でアタシを見る担任。
アタシは笑って誤魔化す。
「え…えへへ?」
勿論、アタシの笑顔攻撃は担任には無意味でアタシと玲汰は教室から追い出された。