SECRET&LIMIT-王子×凡人-



「ったくよ-…あの、眼鏡野郎…」


「眼鏡野郎じゃ無いって。華田先生。」


玲汰ばあ-はいはい。゙と言って、アタシの前をズイズイと歩く。




誰もいない廊下

誰もいないグラウンド


アタシと玲汰の足音と、各教室から聞こえる先生や生徒の声だけが響いていた。


行くあても無く、ただ歩いてるだけのアタシ達。


教室の前でジッと座っていれば良かったものの、玲汰が動かずにはいられなくなって


今に至るって訳。



その途中、アタシは自販機を見つけた。




「ねぇ、玲汰。喉渇いちゃった…」


「ん?そうだな。自販機で買うか」




アタシと玲汰は自販機に近づく。



そして、自販機の小銭を入れる場所にアタシは小銭をチャリンと入れる。



高校の中の自販機は学生向けということから、通常より少し安めで買うことができる。




なんてラッキーなのだろう。

< 37 / 100 >

この作品をシェア

pagetop