SECRET&LIMIT-王子×凡人-


ガラガラ
ピシャンッ


と音がして、担任が教室に入ったことを確認した流稀ばふぅ〜…゙と一息つき、パッとアタシの口元から手を離した。



そして、はじめに口を開いたのは勿論、アタシで…


「早く離れてよ」



まだアタシは流稀を嫌っているから素っ気ない言い方で言う。


「恩人に対してそんな態度で良いのかな?夜満。」




流稀が言ゔ夜満゙という言葉に何故か背筋がゾクッとする。


だけど、流稀なんかに負けてなんかいられない。



「恩人であろうが、変人であろうが、アタシは朝言った通り流稀が嫌い。」





ガラガラガラ



「この近くに絶対に誰かが居る」


またまた、担任の声が廊下に響く。



担任にバレてしまうのか、どうなのかを考えると、心臓が壊れそうなぐらいドキドキと鼓動が高鳴る。



すると、流稀が口パクで゙馬鹿゙と言った。


アタシはムカチーンときて



「誰が馬鹿ですって?!」


と、ついうっかり大きな声で叫んでしまった。



すると、廊下から担任の゙そこか!!゙なんて声聞こえて。



ついに、アタシ達はバレてしまうのだ。


吊し上げられてしまうのだ。




どうしよう…


流稀の言った通り、アタシは馬鹿だ。


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