SECRET&LIMIT-王子×凡人-
「キス大魔人に言われたく無い!!!」
色んな女の子が日々付きまとってたんだから、キスの一つや二つ、幾らだって出来てたんでしょ。
てゆか、何でそんな流稀とアタシは付き合ってんの?
はっ!!!
まだ、アタシは付き合っていることを認めてないんだった。
あ-…危ない危ない。
「なぁ」
独り言をブチブチと頭の中で言っていたアタシに急に話し掛ける流稀。
アタシは少しドキッとした。
「な、何よ。」
「俺、夏の終わりまでしかココに居れないんだわ。」
「へぇ-…そうなんだ。大変だね引っ越し。」
えっ…
「ひ、引っ越し?!」
「引っ越しとゆうか…」
ガラガラッ
「あ-っ!!やっぱりココに居た☆」
「王子〜、体育しないの〜?」
「王子の体育中の姿、見たいな〜?」
アタシを押し退け、三人の女子に囲まれた流稀。
流稀はと言うと、さっきまでのアタシとのしんみり顔とは違って
三人に向ける王子スマイル。
何…この差は。
アタシと居る時はそんな笑顔見せないくせに。
あ、でも…見せるとしたら、何か意地悪なことを思いついた時だけのニンマリ顔?
考えるだけで恐ろしい。