SECRET&LIMIT-王子×凡人-
時というものはあっという間に過ぎていくんだと改めて感じた。
琉稀の転校から始まり、琉稀と玲汰の関係を知り、玲汰からの告白がここ数日でドタバタと足早に過ぎていった。
「なぁ」
と、急にゆっくりと立ち上がりながらアタシに話し掛ける琉稀。
「どうしたの?」
立ち上がった身長の高い琉稀の横顔をジッと見つめながら言う。
「お前は、どうしたいの?」
「は?な、何が?主語が無いんだけど。」
本当は分かってる。
琉稀がアタシに言いたいこと。
だけど、あえて気付かないふりをした。