SECRET&LIMIT-王子×凡人-
執事か護衛さんが車のドアを開け、琉稀がアタシの鞄と自分の鞄を持って外に出る。
すると、一斉に女子の高らかな声が響く。
毎朝こうだと流石にうんざりするはず…と思ってチラリと車の中から上を見上げて琉稀を見てみたけれど、琉稀は相変わらずニッコリと微笑んでいた。
思わず"この笑顔は詐欺なんですよー!!"って叫びたくなる。
「早く降りろ。」
ニッコリと笑う中、一瞬だけジロリと下に目線を落としてアタシを見た。
な、なんて恐ろしい奴…