SECRET&LIMIT-王子×凡人-
「なるほどねー…自分の事となるとガードが堅いって訳ね。」
サキは上半身を少し起き上がらせて頷きながら"なるほど、なるほど"とブツブツ言っている。
「あ、それと…」
と言いながらアタシに手招きをするサキ。
アタシがサキに近寄ると、サキがアタシの耳元で衝撃的な発言をする。
それは…
「新制度って、琉稀が考えたの?!」
「ちょっ、声でかい!!!」
「あ、ご…ごめん。」
あまりの驚きに、つい大きな声が出てしまった。
「でも、まだそれは噂段階だからね?」
と、サキは念を押した。
噂段階にせよ、事実である可能性は十分にある…
特に理事長が琉稀の父親だから尚更。
「はぁー…最悪。」
思わず口からポロリと出た。
「ん?何が最悪なの??」
勿論、理解出来ていないサキはアタシの顔を覗き込みながら不思議そうに言う。