SECRET&LIMIT-王子×凡人-
「ちょっと待ってよ!!ねぇ!!!」
流稀は完璧にアタシの言っていることを無視して
その間に流稀は携帯を取り出して、アタシの腕を掴んでいる右手とは反対の左手で二つ折りのブラック携帯を開いて誰かに電話をかける。
プルルルル…プルルルル……プッ
「あ、もしもし。車一台頼む。」
ん?もしかして、執事さんか護衛さんかな??
「…二人だ。あぁ、宜しく。」
ピッ
「あの…電話の相手って執事さん?それとも、護衛さん?」
アタシはジッと流稀を下から見てみる。
流稀は鼻でフッと笑って
「まだ時間は沢山あるからゆっくり教えてやるよ。」
と、また意地悪な事を言う。
「沢山あるって…アタシはまだ流稀を彼氏とは認めて無いんだけど。」
そう、これまでズンズンと流稀がアタシを引っ張り回してるけどアタシは一言も流稀が好きとも、彼氏になってとも言っていない。