苦しいけど恋してる
Ⅰ
ボコッ…
「うっ…ごめんなさいっ」
「一緒に居た男誰だよ!」
バコッ…
「…痛っ」
「言えっつってんだろ!」
「同じクラスの友達だよ…」
「何話してんの?」
「優真(ユウマ)は何でいつもそうなの?
話すくらい良いでしょ?」
…パキーン
そう言った瞬間ガラスの
コップが私に飛んできた…
破片が激しく床に散らばる
ズキンっ―――。
手首が切れて血が流れる…
「止まんない。」―――…
気がつくと私は
自分の部屋のベッドに居た。
手首には包帯が巻いてあった
「紗英(サエ)入るわよ」
ガチャ―
「あ、お母さん。」
「どうしたの?その怪我
優真くんが送って来てくれて
手当てもしてくれてたわよ?」
「…そっか。」
「大丈夫?」
「うん」
優真は私の彼氏。
束縛が激しく怒りっぽい。
何度も別れようと思った。
けど私は優真に恋してしまった。
どれだけ暴力をふられても
どれだけ苦しい思いをしても
優真を忘れられないの。
苦しいけど…恋してる
苦しいけど 愛してる。