苦しいけど恋してる


ミーンミンミン…

季節は夏…
私は期末テストの
点数が悪かったため、
夏休みも、学校で補習授業
を受けていた。

「暑っ…」

何も頭に入らないまま
授業を聞いていると

カサッ―――…

ノートの切れ端が
飛んできた。

相手は…

同じクラスの拓真だった
拓真とはそんなに
仲が良い訳でもない。

紙に書いてあったのは

―いきなりごめんな!
良かったらメールして!―

拓真のメールアドレスだった。
私のアドレス帳には

優真しかない。

メールも着信履歴も、

優真
優真
優真…

前に男の子のアドレスを
登録した事があった。

すると優真は、
私に暴力ふりっぱなしで

その日は体が動かなかった。

そんな事を思い出すと
体が震えて止まらなかった。

授業が終わり、拓真が
私に小さく手を振った

ドクン―…
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