*Lover's Re Mode*
「先生。俺の席は?」

面倒くさげに、横目で先生を睨むと、先生は慌てた様子で、窓側の奥の席を指した。

転校生、桜小路 ルイは絞めていたネクタイを緩めながら、すたすたと歩き出しす。

向かったのは窓側の奥の席ではなく、私がいる列で…

先程から窓ばっか眺めていたから全然気付かなかったけど、ずっとこっちを見てて、それに気が付いた慶二が一生懸命に合図を送ってたみたいだったけど、気付けなくて。

ふと目線を戻せば、男子の黒い制服で視界覆われていた。

ん?前が見えないぞっ

恐る恐る顔を上げれば、転校生のにこやかな顔がそこにあった。

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