*Lover's Re Mode*
重い。
人の頭って重い。

てか、近い。
近過ぎる。

乗せられた肩はどんどん熱を帯びていくし、
髪の毛が肌に触ってくすぐったいし、
何だか甘い匂いがするし…

またあの感じ。
ドキドキと胸が高鳴る。

このシチュエーションはヤバイ!!

私は妄想の世界で充分だって。

…だから、

「勘弁しろっっ」

右手で素早く頭を掴み、そのまま机に降り下げる。

ゴンッ

……。

「「「あっ」」」

見守っていたクラスメイトが同時に声をあげた。

母さん。
今クラスが一つになったよ…

喜びも束の間。
身悶えする悪魔は体を震わせていた。

「…てめぇ。」

末恐ろしい声と共に顔を上げた悪魔は鬼の形相で。

「ひっっ」

私の腕を掴み上げた。

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