*Lover's Re Mode*
恐る恐る振り返れば、悪魔の笑み。

爽やかな程、笑みを讃えている。

確かに顔はいい。
性格を知らなければ、ドキュンときてたかもだけど…

中身はとんでもなく黒く、仕種や態度が何故か妖艶で、かつ不遜である。

多分、体から発しているだろう甘い匂いは、自分の存在を知らしめるかの如く、漂ってくる。

いろんな意味で呪われている。
取り付かれている。

多分見ていられているだろう、クラスメイトの視線も今は全然気にならない。

気になって気になって仕方がないのは悪魔からの視線。

先程からロックオンされている。

怖いか睨み合う。

否。
悪魔の笑みvs睨む攻撃

反らせば負け。

蛇とマングース張りの私達に、邪魔をする人はいない。

静かなる闘いは終了のチャイムが鳴るまで続けられた。

鳴り終わる頃には、余裕の無かった私には精神力が残っていなかった。

一方、怖いくらい笑みを絶やさない悪魔は、更に悪どい笑みを深め、私に次なる宣告を告げる。

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