*Lover's Re Mode*
と、取り敢えず、現状から脱出しなければっっ。

勢い勇んで、体を捩る。

しかし、いくら捩っても、なかなか男の腕から抜け出せない。

まさか起きてるのではあるまいな?(汗)

「憤怒(ふんぬ)っっ」

変な掛け声と共に力任せに、体を引っ張り起こそうとした瞬間、腰に巻き付いてる逞しい腕が、急に締め付ける様に力を込めた。

「ぐえっっ」

ぐ、ぐるじい…。

あまりの苦しさに、頭に敷かれた男の腕を掴んだ。

「ギブっっギブ~」

男はやっぱり起きているのか、腰に巻き付けていた腕から力を抜き、逆に腕枕していた腕を私の頭に巻き付けた。

状況は更に悪化した。
視界が男の腕によって遮られる。
先程迄より更に体が密着した。

捩るに捩れなくなってしまった。

頭に、顔に、腰に、背中に、男の体温を感じて一気に緊張する。

更に追い討ちを掛ける様に、肩口に男の顔が添えられた。耳に男の息がかかり、ゾクリと体を震わせた。

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