*Lover's Re Mode*
「叶依。手を出せ」
先程迄のいやらしい笑みは消え、真面目モードのルイは、指輪を一つ摘まむと右手を差し出した。
つい反射的に右手をルイの手に重ねると、大きな手に強い力で掴まれ、引き寄せられる。
指に熱い感触と冷たい感触。
指のサイズぴったりのそれは、ルイが持っていた方の指輪。するすると右の薬指に収まっていく。
「あ…」
思わず声を溢した。
けれど、ルイは構わず掴んだ手を自分の口元に持っていき、指輪の填まった指の付け根に唇を押し当てた。
押し当てられた指の付け根から熱が広がっていく。
間もなく離されたものの、今度は私の左手を掴み上げると、手のひらにもう一つの指輪を置いた。
「分かってるな?」
半分夢心地の私に、暗示でも掛けるかの様に甘い囁きで促す。
私はふらふらとルイと同じように右手を差し出した。
何の躊躇いもなく重ねられた手を軽く掴むと、やっぱりぴったりの指輪は、右の薬指にするすると填まる。
どこか儀式の様な厳かな雰囲気は、ルイの一言で終わりを告げた。
「これで叶依は、完全に俺のモノ。」
先程迄のいやらしい笑みは消え、真面目モードのルイは、指輪を一つ摘まむと右手を差し出した。
つい反射的に右手をルイの手に重ねると、大きな手に強い力で掴まれ、引き寄せられる。
指に熱い感触と冷たい感触。
指のサイズぴったりのそれは、ルイが持っていた方の指輪。するすると右の薬指に収まっていく。
「あ…」
思わず声を溢した。
けれど、ルイは構わず掴んだ手を自分の口元に持っていき、指輪の填まった指の付け根に唇を押し当てた。
押し当てられた指の付け根から熱が広がっていく。
間もなく離されたものの、今度は私の左手を掴み上げると、手のひらにもう一つの指輪を置いた。
「分かってるな?」
半分夢心地の私に、暗示でも掛けるかの様に甘い囁きで促す。
私はふらふらとルイと同じように右手を差し出した。
何の躊躇いもなく重ねられた手を軽く掴むと、やっぱりぴったりの指輪は、右の薬指にするすると填まる。
どこか儀式の様な厳かな雰囲気は、ルイの一言で終わりを告げた。
「これで叶依は、完全に俺のモノ。」