*Lover's Re Mode*
外はすっかり日が沈んでいて、仄かな街灯が点々と道を照らしていた。

昼間は温かかったが、夜になると少し肌寒い。

制服のまま出てきてしまった私は、寒さと眠さと腹立たしさでピークに達していた。

誰も通らない道を止まる事無く突き進んでいく変態悪魔は、軽快な足取り。

何処までもマイペースな奴は、歩幅もスピードも合わせてはくれない。

時折振り返るものの、その顔はニヤニヤと厭らしい笑みを浮かべていて、疲れきっている私を見て楽しんでる様だった。

鬼畜。
悪魔。
人でなし。

一体誰の所為で疲れていると思ってるの!?

横目で睨み付ければ、わざと力強く引っ張り、自分の方へと引き寄せる。

当然、疲れきっている私の体は逆らう事も出来ず、反動で奴の胸元に衝突する羽目になった。

だけど、その衝突がいけなかった。
半分意識の飛んでいた私は、ぶつかった衝撃で脳震盪を起こしてしまったのだ。

瞬時に私の意識は闇の中に落ちた。
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