小は大なり



た、確かになんか違和感はあった。
何だか良く分からないモノばかりだし……

だって、目の前に自分の肩ぐらいある壁がある。


それが私が小さかったからだなんて!




「乗れ」

そういって彼はその巨大な手を差し出してきた。


『えっ?』

「お前、小さい上に、下の段にいるんだから、見にくいんだよ。
ほら、早く」



『え、ええ……キャッ』

私が乗っかった途端、その手はものすごい高さまで持ち上げられたのだ。



そして今。
サーシャの前には男の顔があった。





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