魑魅魍魎の菊



それを合図に他の物の怪からも何故他の奴らも滅したという問いが投げられるが…




「お前達!!少しは落ち着くんだ!」

またもや玖珂さんの声で静かになる。だが…憤怒は収まっていない。解っている、誰だって"家族"を殺されれば…戸惑う。


私は顔を上げ、物の怪たちに顔を一人一人見るように見つめるのだ。


「私が物の怪を滅した理由は……遠くない未来、確実に重大な罪を犯すから…っそして現に重大な罪を犯していたからよ!!」



本当は言いたくなかったのに…


唇をぎゅっと噛みしめれば、鉄の味が広がる。だが、変えられない現実。

私達が滅した三匹は……人間の魂を奪い取ったりしていたからだ。


…だからと言って、怒りが抑えられるはずがない。




「百鬼夜行の件はこの俺と彼女で話し合う。……正影の件も含めただ、お前達…少しは頭を冷やしてこい」













頭の中で鳴り響くリフレイン。



チカチカと光り出して、闇に引きずり込まれる。





般若が笑う、不気味な声を上げ……幼気な魂をも傷つける。飲まれた光はまるでブラックホール。



笑い出したら止まらない、振り下ろされた刀の下に或る首は一体誰?



 
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