甘い香り
その顔を見たら、胸がきゅうっと締め付けられた。
「…大丈夫、嫌いになんてならないから」
「…本当に?」
うん、と頷きながらアスターに近寄る。
そのほっぺに手を添えた。
「ほんとだよ」
あなたは世界を変えてくれた人。
いつまでもどこまでもついていく。
――このときはそう、思っていた。
「マミ…髪が肩につくくらい、いやそれ以上長くなっても…
俺のそばに、いてくれるか?」
「…うん、そばにいる」
ぎゅっと、手を絡めた。
優しく笑うアスターのそばに、ずっといる。
そう、思っていた―――。