甘い香り



「…偶然じゃない」



やっぱり……。

アカシアの言ってたこと、本当っぽいな。

座り直して、口を開いた。



「どうしてあのとき、満足か?なんて聞いたの?
 …いや、違うか。
 ……あたしがあの生活に嫌気が差してたの、知ってたの?」

「…ふう、さすがマミだな。
 その通りだ」



うわ、まじで当たってたよ…。

あの日あそこで会ったのは偶然じゃなくて、

アスターは始めっからあたしが満足してないって知ってて…

じゃあ、いつから?



「いつからあたしのこと知ってたの?」



1ヵ月前とかかな…。

いや、1週間前?

どっちにしろ、見られてたとか…恥ずーっ!

いろいろしてたんだけど…!



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