甘い香り
「コトネってことは、アスターのお兄さんですか?」
あたしがそう聞くと、また吹き出した。
むかーんむかーん!
まじむかつく!
「ククッ…私はそれほど若くないよ」
「え?」
「マミ様、こちらの方は魔界の陛下であり、アスター様の父君ですわ」
「へ……」
父君ってことはお父さん?
お父さん……おとーさん……
え……まじでっ!?
「えええぇぇええぇ!?」
「ははは、女を連れ込んだとは聞いたが、まさか君みたいに魅力がある女性だとはね」
まじでアスターのお父さん!?
見た目若すぎじゃねっ!?
あ、でもヴァンパイアって時間ゆっくりに感じるんだっけ?