甘い香り



「俺はマミがいてくれればそれでいい。
 他には何もいらない」

「…そんなことゆったらアカシアとか悲しむって」



あとステファノティスさんとか。

王様継がなくていいって聞こえるし。



「マミ…俺から離れるな。
 絶対に離さないから」

「離れないよ?…約束したじゃん」

「…そうだな」



あたしはあんなとこに戻りたくない。

あたしはアスターに感謝してるんだ。

あの日アスターに出逢えてよかったって、そう思う。



「あたしにはアスターしかいないんだよ…」

「…マミ」



ねえ、だから離さないでいて。

この気持ちは恋じゃないけど

だけど誰よりも大切に思ってる。

一緒にいたいんだよ。



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