甘い香り
「あーもう、まじうざ」
どうせならあの時一緒に死んどきゃ良かったんだ。
そしたらこんな目に遭わなくてすんだのに。
棒を縦に横に動かして口の中で遊ばせた。
「―――甘い匂いだな」
「!?」
とっさに身構えながら振り返る。
誰…声的に男?
歩いているのか、コツコツと靴が鳴る。
やっと顔が見えてきて、思わずアメを落としそうになった。
「………」
「フ…ッ」
艶々した短くも長くもない黒髪
170はある身長
スラリとした肢体