甘い香り



…いや、ぶっちゃけよくないけどさ!

痛いの本気で嫌だし!

注射とかまじムリだね。

あなたの血が大切なんです〜とか言われたってやるもんか!みたいな。

…そんなあたしが、いいかもって思ったのに。



「あたし!アスターんとこ行ってくる!」

「え、マミ様?」



頬をパンッと叩いて、立ち上がった。

アスターに伝えなきゃ!



「マミ様!」

「ん、なに?!」



ドアの前まで行ったところで、振り返る。



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