甘い香り
プリムラは、優しく微笑んでいた。
「ご主人様は執務室におられるはずですわ。
後ほどお茶を持っていきます」
「…ありがと!」
あたしは走り出す。
愛しいヴァンパイアのところへ…。
「アスター!!」
「――ッ!…マミ?」
空を見上げていたアスターが、あたしを見る。
…くっ!やっぱイケメンだな!
「あたし…ほんとに、いいよ!」
「マミ…」
悲しそうに笑うアスター。
「アスターが飲みたいって思ったら…飲んで」
「…あぁ」
…あんま痛くしないならね。