甘い香り



「仕事どう?」



聞きながら肩を揉む。

あ、相変わらず硬いなちくしょう…。

力を入れて揉むあたしに、また笑う。



「あと3分の1くらいかな?」

「ふぅん、そう」



聞くわりに、どんな内容かわかんないから薄い反応の答え。

そんなあたしに、またクッて笑う。

…最近、よく笑うなぁ。



「マミのほうはどうだ?」

「ん〜、あ!
 あんね、庭園のバラが1つ咲いたんだ!」

「そうか、マミが毎日手入れをしているからだな」

「いや、そんなことないけど…」



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