甘い香り



さらり、と耳の近くの髪をどけて

ちゅっと…柔らかい感触が耳に触れる。



「ほあぎゃあああああああッッッ!!!!」

「フ…相変わらず面白い反応だな」



ずざざざっとソファーの端に行く。

金魚のように口をパクパクさせて、耳を押さえた。

見なくてもわかるくらい、きっと顔赤い…っ。



「何すんのっ!?」

「マミが可愛いから、つい」



くすり、と艶やかに笑うアスター。

その笑顔には色気やら何やらが混じっていて…

あたしはもっと、赤くなった。



< 96 / 184 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop