☆★心風★☆
「お前…そんなこと思ってたわけ…?」



鴻上くんが発した声は、ガラガラ声で、心の中で泣いているように聞こえた。


でも冷たくて……



私の身体から…体温を奪っていくようだった……




「…ガッカリだよ」



そう言い残すと、鴻上くんは立ち上がり、私に背を向けた。



「こ…うがみ…くん」



「泣きたいのは、こっちなのに」



「ぇ…?」



「お前、マジでわけわかんねえ女」



そう言うと鴻上くんは、走って行ってしまった。

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