☆★心風★☆
1年も終わりに近づく。



寒い寒い風が吹く2月の後半。



もうすぐ春だっていうのに、温度は全然上がらない。



廊下にでるたびに、私の身体はブルブルと震える。



そんな姿を見て、友達が大笑いしてたっけ……。



「今日はこれで終わりでーす。さようなら~」



先生の帰りの挨拶を合図に、皆が動き出す。




帰り道。



通学路を歩いていた私に、森嶋さんが駆けてきた。



「百々ちゃん!一緒に帰れる?」



そう言って森嶋さんはニコッと笑った。

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