☆★心風★☆
…困らせちゃったよ。


最低だ、私……。




「…私、あのときのこと、気にしないよ?」



「…俺が!ひどいことするかもしれないっつってんだろ!?」



ひっっ……
怖っっっ!!



「ご…ごめんなさい…。わかりました…」



私も鴻上くんから目を逸らし、その場を去った。



近くの花壇に顔を伏せて、泣き続けた。



「…っ…うっ…ひっく…」



私…鴻上くんのこと、心から…すごく好きだったんだよ……。



本当に……好きだったんだよ…!



嫌だっ…こんなフラれかた…ありえないよ……。



ホームルームが始まっても、気にせず泣き続けた。



鴻上くんが追いかけてきてくれるかな…なんて期待も少しあったんだ。



でも、鴻上くんは来てくれなかった。




…わかったよ、鴻上くん。



私、あきらめるから。

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