☆★心風★☆
鴻上くんに駆け寄ると、鴻上くんの隣にいたいかにも不良ですって感じの子ギャルが私の側へ来るなりジロジロと上から下へ舐めるように見回した。



「なっなんですか…?」




「あ、コイツ他校のダチ。よくつるんでんの」



「新沢真子(ニイザワマコ)ですっ!!よろしくね?龍星の彼女ちゃん♪」



そう言って真子さんは、私を抱きしめた。



「きゃっ…」



真子さんからは、甘い香りがした。



クルクルと巻いた金髪の毛先が、首に当たってくすぐったい。



「おい、真子。架村が困ってるだろ」



“真子”…?



真子さんのこと、“真子”って呼んでるんだ。


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