☆★心風★☆
「………」



また沈黙。



言わなきゃ、あたし。


言うんだ、あたし。



「あ…の、鴻上くん!あたしね、考えたんだけど…やっぱり鴻上くんとは合わないと思う…」



ぎゅっとイチゴオレを握りしめ、目を閉じた。



あぁ、言っちゃったよ。



もう終わりなんだ。


鴻上くんだってきっと、同じ考えだから。



そんなことを考えながら鴻上くんの返事を待っていると…



フワッと温かい体温が、あたしを包んだ。



「…え?」



びっくりして目を開けると、目の前には鴻上くんの腕が…。



え、なんで?


あたし、抱き締められてる??


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