キッズ・バトル~君と過ごした夏~
「歌恋~、ママ買い物に行ってくるから、幹太君を宜しくねぇ~。」

階段の下からママが叫ぶ。

「分かったぁ。行ってらぁ~!」

部屋から顔を出して答えた。

「色気ないヤツ。」
ーーーーーーー!?
今、誰か、何か言った?

「幹太、何か言った?」

「言ってないよ?

何で?」

テレビの画面から、あたしに視線を移しながら、返事した。
「だよねぇ?

最近、疲れてんのかなぁ…あたし。

ヤダなぁ、夏はこれだから嫌い。」


「ババァじゃん。」

ん……?

何か今、ババァって聞こえたけど。

いや、しっかり聞こえたし?

空耳じゃない…。


まさか……、幹太?

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