キッズ・バトル~君と過ごした夏~
お昼ご飯に、定番の焼きそばと、アメリカンドッグ、おにぎり、お茶を買い込んだ。


「はい。あ~ん?」
沢田君が、焼きそばを、あたしの口元に持ってきた。

チューの次に恥ずかしいかも。

だぁ~ってさぁ、
ドラマや、漫画の世界でしか見た事なかった「あ~ん」を

まさか、沢田君がやってくれるなんてぇ~!

「歌恋、早く食べてあげなよ?

お兄ちゃん、腕疲れちゃうよ?」

それも、そうだ。

あたしは、普段の半分の口を開けて、差し出された、焼きそばを口に含んだ。

いつも食べてる、何の変わりのない焼きそば。

でも、この焼きそばは、格別に美味しかったんだ。


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