キッズ・バトル~君と過ごした夏~
でも、あたしの事なんて、その他大勢のエキストラ的存在なんだろうなぁ…。

一度でいいから、喋ってみたいなぁ…。
本人、目の前にすると緊張しちゃって、赤面するだけだから、きっと変な人。

沢田君に、「歌恋」なんて呼び捨てなんかされた日にゃあ…
「きゃあ」

枕に顔を埋めて、足はバタアシ。

「歌恋…ずっと好きだったんだ。
付き合ってくれ…。」

「はい…沢田君。」
妄想族のあたしは、有り得ない台詞まで考える。

「そして、あたし達は……」

さっきから、ドアら辺で視線を感じる。

ふと、ドアの方を見ると、かなり引き攣った顔をした幹太が立っていた。


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