キッズ・バトル~君と過ごした夏~
「ひいぃぃぃ!」

「何してんの?
沢田君また出てきたし…。」

「あっ…いや…あのね?何でもないよ?今度、学校で劇やんの。その練習?みたいな?エヘッ。」

子供相手に、かなり慌ててるあたし。

しっかりしろっ!


「エヘッ…って言われても…。」

うあっ!幼稚園児に呆れられてるし…。
「俺、こんな高校生には、ならないぞっ。」

何か…腹立つを通り越えて、虚しくなってきた。

「正兄ちゃんに知らせなきゃ!」

なぬっ!?

部屋を出てリビングに行こうとした、幹太の服を、後ろから引っ張った。

「痛いなぁ!離せよ!」

「離すかっ!

幹太君。明日、アイス買ったげる。

あんたアイス好きでしょ?」

「いい…。いらない。」

「じゃあ、ポッキーも付けるし?」

お小遣いピンチだけど、これだけは阻止しないと!


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