キッズ・バトル~君と過ごした夏~
いよいよ、サイダーが登場すると、ちびっ子が一斉に、歓声をあげる。

その声の凄い事、凄い事…。

まるで、ジャニーズのコンサートに来ている感じ?

その場なら、あたしも一緒に騒ぐけど、
さすがに、ちびっ子に混ざる訳にはいかんっしょ?

いけない、あたしの妄想が始まった。

何年か先、沢田君とあたしに男の子が産まれて、こういうとこに来るんだぁ…。
そう勿論、沢田君が子供を肩車すんの。
パパの肩車に喜ぶ、息子…。

「パパ、高ぁ~い!スゲェ!」とか言う訳よ。

「よく見えんだろ?」とか言いながら、少し得意げな沢田君を、あたしは見つめてんの…。

「はあぁぁ…。
何て幸せ。」

妄想に、うっとりするあたし…。


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